留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

特別インタビュー

どこでも、誰とでも、自分らしく ~アゴス・ジャパン代表取締役が語る“留学”とは~

アゴス・ジャパン代表取締役 横山 匡

海外留学、英語学習指導を中心に国際人材の育成を事業内容とする株式会社アゴス・ジャパンの代表取締役である横山匡さんにインタビューを行った。

横山さんは1958年7月24日、東京都荒川区に生まれた。14歳から2年間イタリアのトスカーナ地方で、16歳から父親の仕事の関係で約10年間アメリカのロサンゼルス地区で過ごす。アメリカでは高校卒業後UCLA言語学部に進学し、日本人初のNCAAバスケットボールチームヘッドマネージャーとして活躍した。

無条件で好きに生きられる4年間だからこそ

「留学とは、海外で生き、学ぶことだ。」と横山さんは語る。では大学生のうちに留学するメリットはいったい何なのであろうか。
大学を卒業し社会人として働く前の限られた4年間はキャリアに構うことなく思う存分に留学することができる。大学生は無条件に応援してくれる人が最も多い時期であり、無条件に好きなことを追い続けられるのだ。さらに、大学には学部学科が存在し、同じテーマを持った人と出会い一緒に学ぶことができる。「必要になる前に思惑のない友人をどれだけ持つことができるかが大事である。」と横山さんは言うが、実際に彼も大学生の頃できた友人たちに何度も助けられたという。その友人を「国境を越えて作る」場が留学である。
また、留学中は自分について考える機会であると横山さんは言う。「What do you want to do? What do you think? Why?」と常に自問自答をするのが横山さんのスタイルだ。インタビュー中、興味深い例えを教えていただいた。それは“日本は定食、留学はバイキング”である。私たちにとって日本は慣れ親しんだ国であり、既に存在する選択肢に誘導されている。しかし留学は新しい環境に身を置き、全て自己責任である。留学を通して自分にとっての選択肢を広げ、その選択肢を「知る、選ぶ、覚悟する」ための機会が留学なのだ。
近年多くの日本の大学が力を注いでいるグローバル教育に関連して、横山さんにとってのグローバル人材の定義を聞いてみると、“好きなところで好きなことを好きなときにできる”人だと答えた。留学中にその力を形成し「あなたという人材のグローバル化」をすることができるのである。

一歩踏み出さなかったときの後悔を想像しよう

横山さんはイタリアのトスカーナ地方で中学時代を過ごしたが、イタリアでは中学校から留年制度があり、あわや留年のピンチを経験したという。しかし勉強ができないから諦めるのではなく「どうにかなるだろう」と楽観的に考えそのピンチから抜け出した。留学に限らず何か物事を行うとき、不安やピンチを恐れ一歩踏み出せない経験は誰しもしたことがあるのではないだろうか。そこで失敗を恐れて一歩前に踏み出せない人はどうしたらいいのか聞いてみた。
横山さんは「受身では前に進めない、自分からやらないといけない場に行く。」ことが大事だと話す。何かしらのアクションを起こさない限り、自分は変えられないのである。行動する前に失敗したとき何が起こるかある程度想定することで事前回避も可能だ。また無条件に背中を押してくれる仲間に自分の信念や思いを共有することで、一人ではできないことも仲間との助け合いで乗り越えられる。先にも述べたとおり、無条件にやりたいことをできる学生時代には限りがある。そのときに一歩踏み出せなかったときの後悔は一生残るであろう。そのようにして自分を奮い立たせ、行動に移すべきである。自分を変えるには3つの条件がある、と横山さんは言う。「会う人を変える」「住む所を変える」「24時間の使い方を変える」また、これら全てを一度に叶えるのが留学なのである。

”個人”というブランドを持てるか

「留学をしない人生を考えることができない。」横山さんは留学も自分の人生の一つであり、その経験があるから今の自分がいるのだと語ってくれた。留学とは自分の価値観を学べる場所であり、自分の引き出しを増やすことができる。その引き出しは多ければ多いほどいいのであり、人生を豊かにしてくれる。留学は自分の力が試される。自分が分析して、判断して、決断する。思ったら、行動するという癖付けが必要になるのである。そうやって自分で決めて、動くからこそ問題がみえてくる。その結果、私自身の”個人”というブランドを持つことができた。ここでも横山さんの興味深い一例をいただけた。それは”日本人はおにぎり、アメリカ人はハンバーガー”である。日本人は自分の中身を初めから見せず、食べた時にその中身を初めて知ることができる、能力も何もかも隠してしまいがちである。アメリカ人は最初から中身が見えるし、パン・ミート・レタス…その一つひとつが自分を主張しているのだ、と教えてくれた。横山さんは「”あなた”というブランドを作り、”あなた”存在自体を見るべき時間が大切なのだ。」と語ってくれた。一方で、決意したことに対して行動が遅くなってしまうのは日本人の特徴とも言えるかもしれない。それは日本人は結果にこだわってしまう人が多いからであるという。結果に縛られていたら、自分の本当にしたいことができなくなってしまう。

ドアを開くのを決められるのか

これから行く人には「24時間の使いかた、出会う人、全てに何かを感じながら、人生で3万日あるなかでたった何日間しかない留学の日々をワクワク楽しく過ごしてほしい。その場所にいて生きている、過ごしていることを意識して、毎日テーマを持って生活を送ってほしい。将来の夢を考えることで今日をどう過ごすのかを考え、そこで暮らすことができる幸せを感じてほしい。」と力強いメッセージをくれた。
一方、留学へ行くことを迷っている人には、「行くまでの不安は実際に行って生活するまで消えない」と語ってくれた。でも、「“留学”というドアの前に立ち、あとは開けるだけになった君がそこで辞めたら、後悔は一生残るだろう。行ってしまえば、なんとかなる。学生はキャリアの持たない大人なんだから、失敗してもいいんだからね。その失敗も学生のうちしかできないものだから。キャリアを積む前と後では全く違うんだから。」横山さんは学生に留学を進めるコンサルタントを行っているが、最後に決めるのは”自分の意思である”と言ってくれた。「目の前のドアを開けるかどうかを決めるのは自分次第なのだ。」

インタビュー実施日:2015/11/17
インタビュー実施場所:明治大学駿河台キャンパス

【編集後記】

一つ一つの質問にとても丁寧に答えてくださり、またその答えも深く頷ける内容ばかりでした。私は行動を起こす前にリスクなどのネガティブな点ばかり考えてしまう傾向があり、勇気を持てずに行動に移さないことがしばしばあります。しかし大学生でいられる期間には限りがある、恐れていたら何も始まらずその期間を無駄にしてしまう、そう考えたら頭で考えている時間がもったいないと思うようになりました。やらずに後悔するなら、やって後悔したほうが成長に繋がるはずだからです。「海外で生き、学ぶ」場である留学は、全てが自己責任であり、だからこそ自己成長をするのにふさわしい選択の一つだと思います。実際に私も2016年の夏からアイルランドへの交換留学が決まっています。“留学先で何をやりたいか分からないから留学には行かない”という考えはもったいない。「会う人を変える」「住む所を変える」「24時間の使い方を変える」という横山さんの言う自分を変えるための3つの条件の全てを満たす留学は、必ず自分の成長に繋がり、視野を広げ、人生をより豊かにするはずです。悩み考え失敗を恐れる前に、まずはアクションを起こしてみる。留学を検討している人もそうでない人も、横山さんの経験や考えを参考に、一歩前へ踏み出してみませんか。 (竹内 清香)

横山さんのお話は留学に興味がある私にとっては貴重なお話でした。留学したいと思っている人はとても多いですが、「なぜしたいのか」を聞くと「貴重な経験ができるから」などの返事が返ってきます。留学をする目的は人それぞれでしょうが、留学とは「自分自身を見つめ直す時間を持てる場所」なのだと思います。日本にいたら知らなかった外国の雰囲気や、外国の人の考え方、日本人とは根っから違う意見…。その全てが”新しい私の一部”を作り上げてくれ、その引き出しを増やすことができ、力になる。留学を悩んでいる人はもちろん、これからいく人にももう一度、留学をして何をしたいのかをこの記事を読んで考えて欲しいなと思います。 (安部 遼)

文責:
竹内 清香
安部 遼

インタビュー:
竹内 清香(東洋大学2年)
安部 遼(東洋大学3年)
白石 彩(明治大学2年)
萩原 遥(明治大学1年)