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Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

特別インタビュー

失敗は成功のもと

フードダイバーシティ株式会社
ヨコヤマ・アンド・カンパニー株式会社  横山 真也氏

フードダイバーシティ株式会社 共同創業者
ヨコヤマ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
1968年生まれ。2010年に企業コンサルタントして独立開業、12年にシンガポール法人設立。 国内外の企業買収やプロジェクトを運営管理するかたわら、14年にハラールメディアジャパン株式会社(現フードダイバーシティ株式会社)を共同創業。 16年シンガポールマレー商工会議所から起業家賞を受賞(日本人初)。 ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科修了(MBA)、同大学非常勤講師。「おいしいダイバーシティ」(ここから株式会社)の著者。

 

起業されるまでの体験

 

-初めに起業するまでのキャリアについてお教えください。

機械商社に8年いました。大阪で4年半、シンガポールに3年半駐在しました。その後は日本に戻り、不動産管理の会社に6年、不動産の投資顧問会社に4年いました。

 

-沢山のお仕事を経験されていますが、就職活動をするときはどんな業界を目指していたのですか?

総合商社を目指していました。当時総合商社は日本の海外ビジネスの先頭に立っていたので目指していたのですが、希望は叶わず機械の専門商社に行きました。

 

-お仕事をする際、どんな時にワクワクを感じていましたか?

与えられたミッション(ノルマ)を達成したときと海外の人とビジネスをして、自分なりの結果を残した時が嬉しかったですね。主にシンガポール、マレーシア、インドネシアの方々と働いていました。

 

-海外の方々と働く際に大切にしていたことはありますか。

大切にしているのはストレンジャーであること。つまり自分は現地の人ではないから、謙虚にならないといけないんです。なので現地の人々のコミュニティに受け入れてもらうにはどうしたらいいのかを考えました。機械商社で働いていた際も日本に本社があって、海外にあるのは子会社だったので、周囲から見れば日本人の私が行って偉そうにしてもいいわけじゃないですか。でもそんなことをしていたら現地の人々は受け入れてくれないし、チームとして動くことはできないんです。なので、自分が日本の本社から来たという意識はゼロにして、むしろマイナスで「教えて下さい。よろしくお願いします。」と謙虚に接しました。その姿勢は今でも大切にしています。

また、自分から政治や宗教のことは聞かないようにしています。いろいろな考え方があるので余計なことは言わないようにしているのです。聞かれたら話せばいいし、聞かれたら信用してくれていると受け止めます。

 

-海外と日本で、働き方の違いは感じましたか。

日本人はずっと働いているフリをしますが、海外の人はやるときはやる、やらないときはやらないがはっきりしています。日本は日中しっかり仕事をして、夜は飲みに行っては発散するイメージが強いですが、海外は仕事が終わったら家族とゆっくりしたり、趣味の時間を作ったりしているので、メリハリをつける大事さを感じます。日本には「長時間労働をしているから偉い」という感じが未だに残っているのがイケていないと思いますね。

 

-おっしゃる通りですね。

反対に、海外に出てみて発見した日本の良いところや恋しかったことはありますか?

言われたことをきっちりやるところは素晴らしいと思いますね。恋しかったところはやっぱりご飯ですね。東南アジアは年中暑くて四季がないので、こたつで食べたみかんがおいしいとかならないんですよね。それが恋しかったことはあります。

 

海外での起業やビジネスの体験

 

-起業したきっかけを教えて下さい。

投資顧問会社がダメになってしまったのがきっかけです。本当は起業するつもりはなかったんです。どこかに就職をしようと思っていたのですが、当時はリーマンショックで景気が悪く、「いよいよ独立ですか!」という周りの声に押されて「やってみるか。」となりました。

 

-すごく勇気いりますよね。誰かに相談しなかったのですか?

勇気なんていりません。誰にも相談はしなかったです。私はいつも何か決める時は自分で決めるんですよ。自分の人生は最終的に自分で決めるんです。

 

-海外で起業することのメリットはありますか。

フェアに勝負できる、実力勝負で仕事ができることです。特にシンガポールでは、自分の実力や行動力を評価してくれたので、本当に海外に行きたい学生はとっとと行ったほうがいい。そうは言っても現地の企業にすぐ就職できないだろうから、初めはもちろん現地に出ている日本の企業にローカル採用で行って、実力をつけてネットワークをつくってから独立したらいいんですよ。

 

-日本で就職して、力をつけて海外に行くという選択肢はないのですか。

その選択肢が間違っています。日本の企業に就職したところで実力なんかつかない。多くの日本企業の人々は海外経験がないから、同じ日本人に学ぶなら、海外にいる日本人について現地で学んだ方が全然いいです。

私が23歳なら、絶対に初めから海外に行きます。私が就職活動をしていた時は、インターネットがなくて日本人がいきなり海外に行って海外企業や現地の日本企業で就職できるような情報がなかったんです。海外に行きたいけれども直接行くことはできなかったんです。今の時代だったら絶対に初めから海外に行っています。

 

-起業にあたっての目標はありましたか。

急に決定したので、初めはなかったです。でも4つの会社を経営している今は、会社をつくるたびに3、5年くらいの単位で「いつまでにこれを達成する」というのを決めています。

 

4つも会社を持っているんですか!

₋時間の使い方が大切になると思いますが、どんな時間の使い方をしていますか。

24時間365日ネットに繋がっていいて、常に誰かと何かをコミュニケーションしていますね。いろいろなチャットアプリを駆使して世界中と繋がっています。常に何か考えているので、あんまり休んでいるとか仕事をしているという感覚はないんですよね。それから、最近は学生と関わる時間も取るようにしています。経営者は皆んな同じだと思いますが、時間の使い方が命なので、余計な時間を使わないためにやることが早いんですよ。ビジネススクールの生徒さんでも成長の早い人はなんでも素直に聞いて行動が早いです。

 

-海外で起業するにあたって必要な資質はありますか。

耐力・情熱・謙虚さの3つでしょうね。

特にいろんなことに耐える「耐力」は大切です。これがないと情熱も発散できませんからね。起業するまでのキャリアでこれらの力をつけてきました。20代の時は3日徹夜したこともあるほど、めちゃくちゃ働きました。ノルマをあげて先輩の数字をガンガン抜くのが楽しかったんです。あの時の経験や「耐力」があるから今苦しいことがあっても頑張れるんです。

 

なるほど、20代の頃のご経験があるから、実力主義の海外に飛び込んでビジネスができたのですね。

-どうやってビジネスチャンスを見出しているのでしょうか。

いつも気にしているのはスキマ。「ここって誰もやってないかもしれないね」というスキマです。フードダイバーシティという会社もスキマの発見から始まりました。以前はイスラム教徒の方が日本に来た時に、一般的には食べるものがないと言われていたけれど、私はそんなことはないと思っていたんです。なぜかというと、シンガポールには現地風な日本食があって、彼らは焼き鳥とか大好きなんですよ。でも日本に来たら食べられない。調べてみたら、彼らなりの流儀があって、それを日本人が知らないだけで世界中みんな知っていたんです。これスキマじゃないですか。だから一言で言うと好奇心を大切にしています。スキマに気づいた人はたくさんいるんです。でもそれをビジネスにすることはなかったんです。私は情熱があったので仕事にできました。なので初めは「こんなことをしたい」と周囲に声をかけまくって、一緒に働く人を巻き込んでいきました。人生は誰と付き合うか、人が大事です。

自分の人生を変えるなら3つしか方法がないと思っていて、一つ目は時間の使い方を変える。二つ目は付き合う人を変える。三つ目は住むところを変える。この三つは重要です。

 

将来について

 

-様々な経験を通して、横山様が学生の頃に掲げていた目標は現時点でどれほど叶っていますか。

昔自分が海外でやりたいとイメージしていたことは半分達成できています。海外でのビジネスを経験したし、今でもそのネットワークを持っていて、いつかまた海外に戻ってビジネスするチャンスだってあるという意味でその基盤はつくれているので、半分は叶っています。

 

-では、残りの半分は遊ぶと言うことですか?

昔はそう思っていましたが、私は何か予定を入れておきたい人間だと気づきました。残りの半分は、これから世界へ行きたいと思っている人々と関わって、私が彼らを海外で待っている立場になりたいです。今行くとしたらマレーシアの田舎の海の近くでナシレマでも食べながらゆっくりしたいです(笑)。ネットで仕事はできるし、大学の授業もできるのでね。

 

-オンライン留学などもありますが、現地に行くことのメリットはなんでしょう。

自分がよそ者になる経験をすべきだと思います。海外のほとんどの人々は違う国に行って違うカルチャーに触れているのに、日本人はそうした経験が少ない。ダイバーシティの意識を持てるようになるためにも、海外に足を踏み入れることは大切です。

このような状況ですが、日本にいる留学生や在留外国人と仲良くすればいいと思います。

 

-ダイバーシティという言葉が出てきましたが、どのように捉えていますか。

隣の人がちょっと違うだけで、「違う」と日本人はよく言いますが、私は「異なる」と表現しています。みんな異なっているんです。それが個性なんです。ダイバーシティは個々の個性であること、それを認めて自分がどうやってお付き合いさせていただくかということです。日本は世界と関わっていますし、世界の人も日本と仲良くしたい、学びたいと思っている人がたくさんいます。お互いフェアであることが大切だと考えています。

 

なるほど、今までで一番わかりやすい説明でした!

-キャリアを通して、どのような社会を実現したいと考えていますか。

一人一人が自分の人生で与えられた役割を自覚して、それに人生を捧げて達成できる社会であれば、凄くいい世界になると思います。そういう社会を実現したいですし、微力ながら皆さんがそういう人間に育っていただけるようなことをシェアしていきたいなと思います。役割は就職活動の期間で見つけられなくてもいいんですよ。

 

-最後に海外で働きたい方、留学したい方にメッセージをお願いします。

海外に行った瞬間に海外の怖さだとかっていうのを忘れるから、早く行った方がいいですよ。一回行って旅行なり、住むなりしてみればいいと思います。それに、日本にいる外国人の人たちは何十万人といるわけですから、その人達と関わると、感謝されていいかもしれないですよ。

失敗は成功のもとって言いますけど、あれは本当なんです。早いうちに失敗を経験すれば、成功の確率は高まりますから。

留学は自分の人生観、キャリア観が大きく変わる貴重な経験です。
京都大学 大学院総合生存学館(思修館)准教授
関山 健 氏
失敗は成功のもと
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横山 真也 氏
留学は行くべし
後藤 愛 氏
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