インタビュー
一度でいい、国境を越えろ
横山真也氏
2021年8月5日 434ページビュー 6年以上 シンガポール その他【海外体験の概要】
海外体験した時期・期間:96〜00年と01年〜07年の合計10年
滞在先(国、学校名):シンガポール
滞在内容:海外赴任
「なぜ出張/出向しようと思ったのですか?出張/出向にいたる経緯は?」
小さい頃から海外に興味がありました。出身が兵庫の田舎町で、神戸の港に憧れました。
私は矢沢永吉さんの大ファンなんです。私が中学生の時に永ちゃんがアメリカに進出したのにも影響されました。当時すでに日本のスーパースターだった彼が、敢えて海外へ進出して英語で苦労しているのを見て、自分もBIGになってアメリカに行くことを決意しました。その後、大学生になって落合信彦さんの「アメリカよ!あめりかよ!」という本を読んでアメリカに行く意思を強くし、大学2年の時にサンフランシスコからニューヨークまで1か月バスだけで一人旅をしました。そこで日本の小ささを知り、絶対海外に行くと決めたんです。
「出張/出向準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
急に海外赴任することになったので、準備期間は2ヶ月しかありませんでした。大変だったのは英語と貿易知識の習得でした。
工夫したことは、貿易の知識が全くなかったため、経験者にたくさん話を聞いて学んだことです。
「出張/出向前に不安だったことは?また、実際に出張/出向に行ったら、どうでしたか?」
海外に行くことが不安というよりも日本での仕事の引継ぎが不安でした。当時私はワンマンな営業マンだったため、新しい人へ引き継ぎができるのかと心配だったんです。海外では、英語が伝わらずに苦労するだろうとは思いましたが、伝わらないなら伝わるように話せば良いと考えていました。ただ、はじめだけは苦労するだろうとは思っていました。
いざ海外に行ったら、とても楽しかったです。仕事は大変でしたが、日本の小ささ、息苦しさ、押し付けがましさが全くなかったからです。もう日本に帰ったら耐えられないだろうと感じました。同調圧力がなく自由にのびのびと生活できたので楽しかったです。
「出張/出向で得たもの(メリットなど)は何だと思いますか?」
見方が変わり、あらゆることが変わり、生き方が変わりました。世界はとても大きく楽しいなと感じました。
日本人というよりも地球人とよく言いますが、ほんとに同じ地球に暮らしている人たち
は、いろんなものの考え方、いろんな事情を抱えていて、素晴らしい人もいれば、想像がつかないようなすごい人もいる。そういう人達と関われることが人生を豊かにしてくれています。今ならシンガポールの人に連絡して、こんなことをやらないかと言える。マレーシア、インドネシアからも助けに来てくれるし、こんなことをやりたいと言えばその分反響がある。人間として楽しいということが海外に行って増したと感じています。
「出張/出向をすることでデメリットはありましたか?」
自分の国を厳しく見てしまうようになりました。日本を悲観的に見てしまい、「遅れている。ここがダメだな」と感じてしまうのです。だからこそ、どうすればいいのかという対策を考えることが重要で、それが自国を愛することになると思います。
「出張/出向が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
世界に通用するか意識するようになりました。自分が独立するまで、私は3つの会社を経験しました。1社目で海外へ行けたので、2社目と3社目ででも自分が海外との関わりを深められるのか、広げられるのかを意識しました。おのずとテレビも日本のニュースよりも海外のニュースを観るようになりました。
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
是非、海外に行ったほうがいいです。
やり方は二つあります。一つは文字通り海外へ行くこと。どこでもいいので自分の興味がある場所へ行ってみる。それが旅行、留学、ワーホリでも何でもいい。国境を超えることが大事なんです。もう一つが、現在コロナのため海外に行くことが難しいのですが、国内にいる留学生やまた働いている人と仲良くすること。
東南アジアの人達などは富裕層の人もいるので、仲良くしておくといい。留学生と関わることはとても大事。自分が他の国に行ったときに誰か紹介してもらえるし、今日本で
助けてあげることで、他の国で自分も助けてもらえることになる。自分から声をかけて人と関わることが大切です。
インタビュー実施日:2020/11/18
インタビューアーからのコメント
「印象に残った言葉」
「いつの時代もやるヤツはやる。やらないヤツはやらない」
「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと、今後行いたいこと」
私は、横山さんの話を聞いて情熱がいかに大切かと自分が何をしたいかということを考えさせられました。横山さんは、人一倍自分のやりたいこと自分の信念を明確に持ちそのためにひたむきに努力し続けるとても情熱的な方だとお話を聞いている中で感じ取りました。
私は、今後横山さんのような海外でも活躍できるような人間になりたいので自分のなりたい自分というのを考えて行動するようにします。
インタビューアー:佐々木堅斗(国際学部学部 国際地域学科 1学年)