留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

特別インタビュー

日本人が自分の想いを英語で伝えられる「本当の英語力」を身につけてもらいたい

株式会社アチーブゴール 渥美修一郎氏

1968年、横浜生まれ。日本大学卒業後、新日本証券(現在のみずほ証券)に入社。その後、株式会社リビエラに入社し、ブライダル事業再生に携わる。2011年8月、株式会社アチーブゴールを設立し、フィリピンセブ島の「SMEAG校」、カナダ バンクーバー「CCEL語学学校」「Canadian College」などを運営し、日本人の英語力強化のためのビジネスを展開。

仕事はもちろん、プライベートでも精力的に活動している渥美さん。2014年にはなんとアイアンマンに初挑戦。目標を定め、仕事の合間をぬいながら、練習を重ね、なんと初出場にもかかわらず16時間で完走したそう。インタビューしている際も、日本人の英語力強化に対する熱い想いをエネルギッシュに語っていただいた。

アメリカ留学での苦い経験

渥美さんは学生時代、英語とは別の分野を学んでいたため、英語にあまり馴染みがなかった。しかし、社会人になって英語力を身につけようとアメリカへ語学留学を経験。そしてその時改めて、日本人の性格を再認識したという。というのも、欧米の語学留学は、先生一人に対して、生徒が10人〜15人程度。日本人留学生だけではなく、様々な国の方と一緒に学ぶので異文化理解を深める機会にはなる。その一方で、日本人の生徒は、わからない点があっても、質問するタイミングを逃してしまうことが多いのが問題点だと感じたとのことである。
渥美さんを取材していると、とても積極的な印象を受けたのだが、そんな渥美さんでさえ、アメリカ語学留学では、他国の生徒がどんどんと質問や発言をしている状況に圧迫され、不明点や理解できなかった箇所を質問するタイミングを失っていたとのこと。そして期待していた英語力の向上は見られないまま渥美さんの初めての語学留学は終了した。

流暢な英語を話すフィリピン人との出会い

 その後、語学留学とは距離を置いていた渥美さんは、40歳の時に家族と旅した世界26カ国のワールドクルーズで、フィリピン人の英語と出会う。そこで聞いた彼らの言葉は、今までイメージしていたフィリピン人の英語とはかけ離れ、とても流暢で綺麗な英語だったため、渥美さんの印象に強く残ることになった。
さらにフィリピン人スタッフに、渥美さんは手厚いサービスをうけ、そのホスピタリティに感動したという。各地の観光スポットに関する説明はもちろん、船上で家族水入らずに過ごす時間を、程よい距離で見守ってくれ、そして困ったことがあるとすぐに笑顔で対応。
 実は、渥美さんは株式会社リビエラという企業で、ブライダル事業に携わっていたため、ホスピタリティに関しては人一倍厳しい目を持っていた。そんな渥美さんが感心したくらいだから、フィリピン人のスタッフの英語とホスピタリティは素晴らしかったに違いない。この出会いが株式会社アチーブゴール起業のきっかけとなった。

マンツーマンスタイル

自身の経験で、欧米への留学は必ずしも日本人には向かないのでは、と感じていた渥美さん。今後、日本はさらにグローバル化が進み、多くの日本人が、自分の想いや考えを英語で伝えられるような社会になってほしい・・・そう考えた渥美さんは、クルーズでのフィリピン人を思い出し、2011年株式会社アチーブゴールを設立し、フィリピンでの語学留学のビジネスをスタートした。起業した当時は、まだ日本人のフィリピン語学留学は少なかったが、フィリピンでの留学事業には大きな可能性があると感じたという。
具体的に話を伺うと、「当時は韓国人の語学留学が多かったのですが、そのスタイルは欧米とは異なりマンツーマンスタイルだったのです。このスタイルなら日本人に受け入れてもらえるのではと感じました。」
そして早速準備を整え、フィリピンのセブ島にある「SMEAG校」を開校し、日本人向けのマンツーマンスタイルの語学学校の運営をスタートした。「SMEAG校」では、マンツーマンスタイルをベースに朝食前の早朝スパルタ授業から、夕食後の夜間スパルタ授業まで、充実した授業で、短期間での英語力UPを可能にしたカリキュラムを築いている。
現在、留学生全体に対する日本人の割合は3割程度。欧米方式ではなく、マンツーマンスタイルなので、消極的な日本人の留学生も、講師への質問や相談がしやすいため、その場で理解できなかった点を克服できる。これが、短期間で英語力が身につくポイントに繋がっていると渥美さんは語る。

日本人に適した環境

「SMEAG校」を運営するにあたり、渥美さんが独自で考え出した日本人むけの取り組みがいくつかある。まず一つ目は「食事」。慣れないものを食べるのではなく、日本と同じような食事を提供するため日本人シェフを送り込むことを決める。さらに校内にカフェテリアやカップ麺などが帰る売店も作ることで、留学生が、日本での生活とさほど変わらない環境で学べるよう配慮した。続いて、宿泊環境。学生寮は、一人部屋から五人部屋まで様々なタイプを用意し、社会人向けには、寮から徒歩2分の距離にあるホテルの宿泊もチョイスできる。短期間で学ぶには、リラックスした空間や睡眠も重要だとのこと。校内には、ジムやプール、グラウンドも完備されているので、休日には、思いっきり体を動かすこともできるのだ。
なぜ渥美さんが、ここまで環境にこだわるのか聞いてみた。「人間は環境に満足できないと、学ぶことより、不満や不快な気持ちに意識が向かってしまうのです。だから、自分だったらこんな環境であれば勉強に集中できると考えたことを、どんどん取り入れるようにしています。」
確かに、居心地の良い空間であれば集中力も高まり、勉強も身につきそうだ。

語学留学をする際の心構え

多くの留学生を受け入れている渥美さんに語学留学をする際、どんなことに留意すればいいのか聞いた。「語学留学には、そこに費やす時間、そして費用がかかります。ですから、語学留学をする際、まずは、この留学で何を目指すのか?を明確にしてもらいたいです」。
渥美さんは、プライベートで野球やトライアスロンなどのスポーツでも活躍している。一概にトライアスロンと言っても、短い距離のものもあればハードルの高いものもあり、その中で渥美さんは、最も過酷だと言われているアイアンマンに挑戦している。「アイアンマンを目標にすれば、短い距離のトライアスロンは、とても楽にこなせるようになるのです。」
そしてスポーツも英語も、同じように高い目標を掲げることを提案している。例えば目標をTOEIC 900点に設定した場合、そこへ向かって逆算をしていくと、TOEICの700点や800点は割とスムーズにパスすることができるとのこと。大学生の場合は、学生時代という限られた期間の中で、自分の目標設定をどこに持っていくのか?また社会人の方も社内公用語が英語になるなど、これからグローバル化がどんどん進む中で、自分の目標をしっかり定めること。その目標をいつまでに達成させるかを考え、一人一人「今」の時間がいかに大切だということを渥美さんは熱弁していた。

これからの展望

日本人の英語力UPへ向けて、渥美さんは、これからもさらなる展望を持っている。具体的には、フィリピンセブ島の「SMEAG校」の他に、カナダのバンクーバーで基本的な英語を身につけられる「CCLE語学学校」、そして専門資格を取得できる「Canadian College」の運営も既にスタートさせた。さらに、2018年5月に世界一住みやすいと言われているメルボルンに新たに語学学校を開校し、世界各国に日本人がもっと気軽に学びやすい場所を提供していく。
そして、語学留学だけではなく、日常的に英語を学べることができるよう、各大学や企業へフィリピン人の英語教師の派遣も拡大し、留学をしなくても英語力を高められるサービスを提供しようとしている。このように精力的に動く渥美さんは、日本人が自分の想いを英語で伝えられる「本当の英語力」を身につけてもらいたいと語っていた。

たまたまクルーズで出会ったフィリピン人をきっかけに、語学留学のビジネスを考えた渥美さん。ちょうどそのタイミングで英語力が注目され、グローバル化のスピードが高まり、英語力の需要が拡大する波に乗りました。そして、一歩先を見越しながら、独自のアイデアや企画を実現していく。渥美さんが期待する日本人の英語力向上は、これからも確実に一つ一つ叶えられていくのではないか、と実感した。

「青年の船」が人生の船出
一般社団法人 グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)
鈴木大樹 氏
『世界一周して千人カット』美容師の桑原淳さんへインタビュー
美容室 Up to You / サロカリ代表 / 超超エリート株式会社 代表取締役
桑原淳 氏
海外経験が自分の視野を広げ、将来の自分のためになる
一般社団法人 グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)
辰野 まどか 氏