インタビュー
留学をする際に不安を抱かなかった。
吉田昌弘氏
2020年10月19日 208ページビュー 6カ月以上 アメリカ合衆国 語学学校
「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
子供のころからアメリカの車や映画が好きで、いつかあこがれのアメリカに行ってみたいと思っていた。父子家庭で貧しい生活だったが高校時代には熱心に英語学習に励み、大学では文学部英文学科に進学した。20歳を迎え初めて父がアメリカに行く許可を出してくれた。
ワシントン州タコマ市に父の友人であるアメリカ人が住んでおり、大学三年生の夏休みに一人で訪問した。その父の友人の自宅の近くにタコマコミュニティカレッジがあり、そこの教育部長と会うことができた。TOEFLで500点取ることができればカレッジに入れると教育部長は言った。
帰国後TOEFLを受験すると497点であり、あと3点足りなかったがカレッジの入学が許可され三学期間の留学が決まった。英文学科の友人の中には文学の研究のためイギリスに行く学生が多かった。しかし私は意思疎通手段としての英語に重点を置いた。留学先で見たことがないものを見てみたいという気持ちが大きかった。
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
苦労したことはアメリカ領事館へ出向いて学生専用ビザI-20を得るために預金残高証明書を用意したことと、カレッジとのやりとりだ。工夫した点は現地での移動がスムーズになるように国際運転免許を取得したことだ。
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
国際免許を持っているにも関わらず警察官に止められて、現地の免許を取得するように言われて取得したこと。それに伴い自動車保険に現地で加入しなければならなかったこと。
また現地で銀行口座を開設したが、アメリカの通帳は自分で通帳に自筆で記入して使うため、日本と勝手が違って困った。またパスポートを提示しないとクレジットカードで決済をしてもらえなかったこと。
留学をしてみて英語を勉強していても知らない言葉が山ほどあり、自分の英語の非力さを思い知った。また経済学など日本語で勉強してもわからないものを英語で勉強する難しさを思い知った。
「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでしたか?」
不安は特に感じなかった。
「留学で得たものは何ですか?」
日本人とアメリカ人では考えかたや文化に大きな違いがあるということ。また語学力やジョーク力。
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
留学中は大学に通いながら、アメリカの製品をチェックしていた。何か日本に輸入したら売れる商品はないか、新しいものを求めていた。様々な面白い製品が数多くある中で、特にガス暖房・薪ストーブに魅力を感じた。
北海道で生まれ育った私はそれらの製品が日本でも需要があるのではないかと考えた。帰国後ダッチウエストという会社の薪ストーブの輸入販売を始め、現在に至る。留学先での薪ストーブとの出会いから現在までもう39年が経とうとしている。
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
言葉は意思疎通のための道具である。言葉以上に大切なのは人間の本質。良いふるまい良い性格を持つことは、言葉以上に大事である。
言葉でとりつくろえない。そのためにまず日本人として教養を持っておくことが大事である。
インタビュー実施日:2019/04/15
インタビューアーからのコメント
「印象に残った言葉」
留学にあこがれていたため、いざ留学をする際に不安を抱かなかったという発言には驚いた。
「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
父のルーツ、起業した理由を知ることができてとても興味深かった。目的や憧れをもって留学することの大切さを学んだ。
インタビューアー:吉田安李(経営学部 経営学科 3学年)