インタビュー
Have an open mind
サトウ メイ ジョアン氏
2018年12月13日 308ページビュー 6カ月以上 オランダ 大学「なぜ日本に来ようと思ったのですか?在日にいたる経緯は?」
日本に来るきっかけとなった出来事は大学4年時に経験したオランダへの半年間の留学であり、異なる文化に触れる面白さに気づいたからである。この経験を通し、アジアという未知の領域に進出したいと思うようになり、新聞の広告を見て日本に来る決心をすることとなる。このときはまだ日本で暮らすことは視野に入れておらず、一年ほどボランティアで日本に行く予定であった。
「準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
日本に来るにあたって苦労したことは、一年間滞在する予定だったため、日本に来るための資金を用意するためにアルバイトをしてお金をためたことであり、工夫したことは、ある程度の会話ができるようにと日本語の勉強を独学で始めたことである。
「在日中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
1人で街中を歩いているときに耳に入ってくる言葉が全く理解できず、目的地へたどり着くのにも一苦労だった。
「日本に来る前に不安だったことは?また、実際に日本に来てみたらたら、どうでしたか?」
日本に来る前に不安だったことは、文化や生活になじめるかどうかということだったが、実際に日本に来てみると、五感のすべてが感化されているように感じ、毎日新しい発見があり楽しいと感じた。
「海外体験で得たものは何ですか?」
宗教や言語の違いからイギリスと日本の両国間の価値観の違いや思想の違いについて学んだ。そのほかにも文化的な相違点においては、日本の食文化が新鮮に感じられた。
「海外体験が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
日本と母国であるイギリスの文化を実際に比較したときに、自分がイギリス人であることを改めて自覚した。また日本に来る前は一年ほど滞在する予定しかなかったものの、実際に日本に来てみて実際に日本で生活しようと考えるようになり、今では国際結婚をし、東洋大学などで英語の講師を行っており、人生観が180度変わった。
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
留学する前にある程度の言語を習得しておくこと、また行きたい場所や楽しいことを調べてモチベーションを高めておくことが大事。
“Have an open mind.” 「広い視野を持ってください。」
インタビュー実施日:2018/05/23
インタビューアーからのコメント
「印象に残った言葉」
今回のインタビューを通して最も印象に残った言葉はHave an open mindという言葉である。保守的である日本人は行ってもいないのに危険だとか食べてもいないのに美味しくないと決めつけてしまいがちだが、このことは間違っていると感じた。この言葉を聞き、固定観念にとらわれず広い視野を持ち、世界にはあらゆる日本人とは異なる価値観があるということを学ぶには、実際に自分が身をもって体験しないと何も得ることが出来ないと思った。
「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
今までの留学のすすめの授業内で講義をしてくださったゲストスピーカーの方々、そして関山先生が自身の体験談を語っていた時と同様に、メイジョアン先生にインタビューした際にも、話す姿が自信に満ち溢れているということに改めて気づかされた。今回具体的なお話を聞き、それはある程度型破りな体験をしてきたからだと感じた。彼女の場合イギリスから日本に移り住んできたため我々日本人とは真逆の立場であるが、インタビューを通し、異国に赴いた際に感じることは我々とさほど変わらないと思った。また、彼女は初め日本に一年ほど滞在してイギリスに帰るつもりだったと聞き大変驚いた。そしてこのことから、実際に行ってみないとわからないことがたくさんあるということが分かった。私は旅行に出かけることが好きなので大学生の間に可能な限り多くの国に行き、様々な価値観を味わってみたいと思った。
インタビューアー:杉本 愛 (文学部東洋思想文化学科2学年)