インタビュー
楽しんだもの勝ち
Y.M氏
2018年12月13日 119ページビュー 1年以上 タイ 大学「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
タイ語は「日本にいるだけではマスターできない」と考え留学を計画した。日本以外の国で生活、学習することで未来が開けると思ったのと、留学を経験した先輩に相談をしたら「タイでも英語の勉強ができる大学があるよ」とすすめられたから。英語だけではなく、留学先でタイ語も勉強できる。三ヶ国語を身につけることで、将来の仕事に役に立つと思ったのである。また、タイは他の国に比べて留学費用が安いため、両親の負担を減らすことができると思った。そういった経緯で決意した。その時はまだ知らないタイの魅力を知る第一歩を踏み出した。元々、タイ語、日本語教師になりたかったからといのも、留学したきっかけである。
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
親に許可をもらうことに苦労した。親に負担をかけないように、タイに留学をしなければこの先後悔してしまうという気持ちが大きくなり、両親に自分の気持ちを伝え説得し、両親の負担を減らす為に留学資金の半分稼ぎ、まず一ヶ月タイに行くことにしました。
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
英語を勉強しにいったのにタイ語で苦労した。毎日たくさん勉強して覚えられなかったが、タイ語で英語の勉強があり、英語より先にタイ語を覚えなくてはいけなかったので一日5個までと決めてタイ語を徹底的に覚えると決めていたため、最終テストで一番成績を収めることができた。タイ語は、สวัสดีครับ このように まるで暗号のような文字を使います。一見、難しいのですが慣れてくれば簡単です。でも、恥ずかしい事に最初の授業では一番成績が悪かったのです。それが悔しくて、毎日勉強しました。日本人の学生たちが日本人同士で遊びに行く時も、自分だけはタイ人といるようにしていました。「タイに来たのは英語を勉強しに来たのだから」そして、たくさん勉強した中で1日5個のタイ語を実際に会話として使い、忘れないようにたたきこみました。用事がなくても、とにかく外に出てタイ語を使う。そして毎日タイ語を話すようにしました。努力の甲斐があって、最後のテストでは、日本人学生の中で一番の成績をおさめることができました。
「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでしたか?」
英語が得意じゃなかった事。外国に住むのは初めてで日本人以外の友達ができた事もありませんでした。それで最初は人と話す事も恥ずかしかったようです。留学前には外国にいってやっていけるのか、漠然とした不安に悩まされていました。しかし、悩む度に「がんばる価値」があることを再認識し歩きだしました。英語の勉強をしにタイに留学したのに実際英語の授業ではタイ語だったので、英語以外の勉強をしなくてはならなくなり大変でした。
「留学で得たものは何ですか?」
タイで得たことは、なんといっても視野が広がった事。日本にいると日本人の考え方に影響を受けます。タイにいるとタイ人の考え方に影響を受けます。どちらのほうが良いというわけではなく、新しい考え方に触れる事がまず大事でありそこから広い思考、視野が得られたきがします。これまで、自分が選んだ道が将来どんな選択をするのかまだ見ぬ将来への大きな架け橋となると信じて今タイに留学しています。
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
タイ語、英語、日本語と3ヶ国語を駆使し教師、通訳といった仕事もすることができるということ。経験したことでも触れたようにタイ人ほど前向きで明るい人達はいない、と思いました。毎日明るく楽しく元気な人柄に惹かれたので、そんな人に私もなりたいと思った。そして、タイ語をもっと勉強したいと思った。
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
「人生は経験です。家の中にいては何も成長しないのでまずは家の外へ、すなわち今いる文化外へと目を向けること。それが自分の人生への視野を広げる事につながり、国際交流の波に乗り、明るく楽しい未来を作り上げるきっかけとなります。御両親には素直にあなたの情熱や信念やわがままを伝えて下さい。あなたの本気を伝えたらきっと分かってくれるはずです!
インタビュー実施日:2018/07/19
インタビューアーからのコメント
「印象に残った言葉」
「楽しんだもの勝ち」この言葉が一番印象的でした。彼は「タイに行っても意味がない」と周りや両親から言われていたが、「自分がやると決めたら最後までつらぬく」という気持ちが彼を奮い立たせた。なので、タイに留学してなれない環境の中でも彼の強い意思が、タイ人の友人と日本語の塾を起業に繋がった。一年目は生徒が一人、二人だけしかいなかったが、今はたくさんの生徒がいる。彼は「生徒が少なくても頑張って、50人に増やした」と言っていた。それと「タイの英語は発音が短い」ということも授業で聞いたことなかったので印象的でした。タイに来て5年目になる彼は、「タイは第二の故郷」と言っていたのも印象的です。私もいつか日本が第二の故郷だと思えるくらいなじめるようになって、いつか「楽しんだもの勝ち」と言えるようになりたいと思いました。
「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
今回、私はタイに留学した日本人の話を聞きました。今はタイ人が多く日本にいますが、2011年、タイ人は日本にあまりいませんでした。そんな時にタイ留学をしたのはなぜだろう。私はそう思いました。しかし、今回のインタビューで彼のタイへの熱い想いを感じました。
私が今回インタビューで感じたことは、やりたい事をやらないと後悔してしまうから、周りの意見を聞くことよりも、自分のやりたいことを大事にするということです。周りが夢に対して「それは難しい」というのは、それを言った人には難しいということ。私はきっと強い気持ちを持っていたら、夢はかなえられるということを学びました。
私が思ったのはタイを留学先に決めた事が人生の岐路になっていることが印象的でした。彼は最初にイギリスへ行こうと決めていました。でも、先輩の話を聞いてタイに決めました。やはり、この選択によってこの後の人生が、大きく変わるものだと思いました。やはり異国の地での努力は素晴らしいと思います。
今では、タイの中学校で教師をして、タイ人の友達と起業し、日本語塾の講師を務めるまでにもなっている。大学のときの留学の経験が、これほど将来のキャリアに影響するのだと思い印象に残りました。
大学生活の1年という時間を自分のために費やし、すぐに行動に移したことでとてもいい経験となり、さらに留学後は、どんな場面でも物事をいい方向にとらえられるようになったといっていたことも印象的でした。それだけではなく、学生のときに悩む前に行動することが大切で、結果は後からついてくると聞いたので、インタビューをして、私もどんな事にも積極的に取り組みたいと感じました。私も、中国から日本に留学生として来て約3年になるが、もっと日本のことも、日本語も学んで将来、経験を自分の力にして日本で就職も生活もしたいと考えています。なので、今回のインタビューで共感できたところがあったので、私も大学生活を充実させられるようにしたいです。モチヅキさんはやりたいことを優先したことが今のタイ語、日本語教師のキャリアにつながっているので、私もやりたいことに積極的にやりたいと思いました。
彼は社会人になる前に、もっと色々な経験をしたかった。社会へ出ても通用する経験をたくさんしたかったそうです。彼は日本にいたら考えることができない、新しい文化や思想に触れたかったということも話してくれました。また留学が終わり、海外生活で視野を広げた事によりタイで仕事を見つけ、難しい通訳もたくさんしました。そのとき、タイ語に関係ない事もたくさん経験しました。そこで彼は、経験こそが自分の力になることを感じ、難しい仕事などにも挑戦するようになり、前に向かっているのだと感じました。
インタビューアー:オウ ムセイ (文学部国際コミュニケーション学科2学年)