インタビュー
留学をする目的に関しても少し考えてみてほしい
滑川 永氏
2018年12月13日 555ページビュー 6カ月以上 イギリス 大学「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
大学で英文学を専攻していて、本場でも学んでみようと思ったから。また、留学しようと思ったタイミングで自分にあったプログラムを見つけることができたから。
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
語学に関しては、日本の学校で学んできたのはアメリカ英語だが留学先がイギリスのため、イギリス英語を学びなおさなくてはいけなかったことが大変だった。特にイギリス英語のテキストが他と比べて少なかったり、TOEFLが使えない代わりにIELTSを受験しなくてはいけなかった。留学が決まってからは英語の勉強はイギリス英語に絞った。
工夫したことは、留学が決まってから準備もかねて文学の授業をできるだけとるようにした。
生活用品に関しては、現地でたいていのものが調達可能だったため特に困ることはなかった。
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
まず授業の英語が聞き取れなかった。対策として、ボイスレコーダーを授業に持ち込み録音したものを授業後に聞きなおすようにした。
また授業中に発言がなかなかできなかった。これに関しては、事前に発言する内容を決めてから授業に臨むようにした。
授業外ではオフィスアワーを活用した。先生に授業の内容に関して相談するだけでなく、発言ができなかった際の自分の意見を伝えることで、自分も授業にきちんと参加をしているというアピールをしていた。
「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでしたか?」
留学する直前まで所属していたサークルが多忙だったため、特に不安に思う点はなかった。実際に行ってみて分かったのは、誰とでも友達になれるわけではないこと。海外の人がみんな日本に興味があるわけではないこと。
「留学で得たものは何ですか?」
まず第一に語学力である。
次に人は見かけによらない、見かけで判断してはいけないということを学んだ。例えば見た目は黒人や中国人でも国籍がイギリスのため、自分はイギリス人だという人がいた。外国には古くに一家で移民してから定住している人は当たり前にいるため、その点は日本では学ぶことができないと感じた。
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
留学をしたことによって就活の際に外資系を視野に入れることができた。
また英文学を専攻していたため、高校の英語科の免許も取得することができた。
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
留学にもさまざまな形がある。長期や短期、サマースクールや海外ボランティアなど自由に選ぶことができるが、せっかく留学をするならば現地の人と交流のできるものを選んでみてほしい。例えば語学学校には現地の生徒はいないため、その代わりにホームステイをしてホストファミリーと会話をしたりしてみてはどうだろうか。
また留学をする目的に関しても少し考えてみてほしい。もしせっかく欧米など高いお金を払って遠方へ行くならば、ただ単に語学を勉強するために行くのではなく、自分の学びたい専攻の授業をとってみたりサークルに参加してみたりしてみるとよいと思う。
インタビュー実施日:2018/07/22
インタビューアーからのコメント
「印象に残った言葉」
一番は「タイミングがよかった」という言葉が印象に残っている。彼女は当時サークルに所属していたがその活動の関係もあり留学のタイミングが限られていた。そこでイギリスに留学がしたい!というときに自分にあったタイミングで良いプログラムを見つけることができ、サークルの活動に一区切りをつけてから留学へと挑むことができた。もしこのようなプログラムが見つけられなかったら留学できていなかったかもしれない。留学は気持ちとタイミング、勢いが大事なのだなと改めて感じた。
「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
私は今身近にサラリーマンとして働いている人があまりいないため、彼女から仕事の話を聞いていて知らないことがたくさんあるなと感じた。また仕事において英語の比重の高さに驚いた。仕事をしていてもう少し話す英語をしっかりやっておけばよかったと言っていたので、まさに自分も将来のために英語をがんばるときだなと感じた。
また私は留学といえば語学だ、語学がやりたいと考えていたが、インタビューを終えてもう少し留学に対してさまざまな見方をしてみたほうがよいと分かった。留学に行ったからといって必ず英語がぺらぺらになるというわけではないし、せっかくなら語学だけでなく何かその国のことを知れるようなプログラムや自分の学びたいことができる留学を探してみようと思う。例えば私は環境を配慮した海外ボランティアや観光について学んでみたいと思っている。
最後に私は留学をするかしないか、その段階で悩んでいた。所属しているサークルが忙しく、長期休みのタイミングでしか留学ができないし期間も長期では難しい。しかしサークルの活動にも参加していきたい気持ちがあったので悩んでいた。そこで彼女の話を聞いていたところ、同じ悩みを抱えていたことが分かった。彼女は卒業を先延ばしにし交換留学をしていた。もしもどちらも譲れないならば、日本の4年制という制度の中にいては叶えられないことだと実感した。まだどんな留学をするかは決められないが、今回のインタビューは確実に新しい形や可能性を見出すきっかけとなった。今後は留学の情報を収集しつつ、自分にあったプログラムを探しこれだと思ったら思い切りをもって挑んでみようと思う。
インタビューアー:滑川 純 (国際観光学部 国際観光学科 2学年)