留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

インタビュー

貪欲にいろいろなことを吸収しようとする気持ちは大切に

小野 和彦氏

2018年12月13日  338ページビュー
2年以上   アメリカ合衆国   大学  

「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
大学卒業してすぐに教員になることにスキル的に無理があると思ったそうだ。もっと自国のこと、海外の文化などを知ることの大切さ、そして当然のことだが、英語力(特にスピーキング、ライティング力)を伸ばしたいと思っていた。また、英語の指導方法やメソッドを学び、自分のキャリアに生かしたいと思っていた。
 
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
当時は今のようにインターネットもない時代のため、大学のパンフレット一つとっても、自分で大学へ手紙を書き、送ってもらうようにしていた。いくつかの学校からは返事すらなく、仕方なく留学カタログを置いてあった民間の施設に出向き、手書きで必要な情報を写していたこともあったそうだ。
 
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
留学先のロサンゼルスに到着した日に、誰も迎えに来てもらえなかったらしい。なぜなら日本から送った手紙が大学側に届いていなかったそうだ。そのため空港からバスに乗り、大学のある街まで行った。バス停を降りたところにはレストランしかなく大学の場所すらわからず、レストランに入って電話を借りて、タクシーを呼んで大学へ自力で向かったそうだ。すでに夕方5時を過ぎていて職員は誰もおらず、門にいた警備員の人が機転を利かせて英語学校の先生を呼び、一晩お世話になった。二日目には大学寮に入ることができた上に、英語学校の先生方と知り合うきっかけにもなり、その後の交友関係が広がったと言っていた。
 

「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでしたか?」
特になかったが、お金の送金などをする場合に、実際に届くのか不安があったらしい。
どうにかなるという気楽さもあって、留学に行ってからの不安は特になかったという。アメリカ人、日本人の友達が増えたおかげで、助けてもらうことが多くあったから楽しい留学生活が送ることができたそうだ。
 
「留学で得たものは何ですか?」
人脈と様々な経験値。特に現在英語の教師をしている中で、アメリカ文化や地理的な話などを授業の中に組み込むことができるのは、とてもありがたいことだと思っているらしい。
 
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
留学経験があったおかげで、予備校教師から教員になる際にプラスにはたらいたという。転職する際にも、留学をしたおかげで英語力が上がり取得できたTESOLという資格があったおかげと思うことがあったという。
 
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
貪欲にいろいろなことを吸収しようとする気持ちは大切にしてほしいと言っていた。ただ自分が人から何かを分け与えてもらうことを期待するばかりでなく、自分も相手に何かを分け与えていく気持ちを常に心に秘めて、何事にも積極的に活動できるようになってほしい。日本人として誇りをもっていてほしいと言っていた。

インタビュー実施日:2018/07/23

インタビューアーからのコメント

「印象に残った言葉」
 今、私たちはとても恵まれているとインタビュー相手はおっしゃっていました。はじめはその言葉の意味を理解できなかったが、昔は留学するためにはネットではなくすべて自分自身で調べ物をして手紙なども送ってやっと留学することができたという話を聞いてその意味が分かりました。時には手紙なども無視され返信が来なかったこともあるそうです。そんな時は留学が嫌にならなかったのかと聞いたところ、嫌なことも1つの経験であり自分のスキルアップにつながると考えていたとおっしゃっていたことがとても印象的でした。

「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
 今の時代留学するということは当たり前になっていて、自分で検索しなくても組まれている留学プランに応募して申し込むだけで大体の場合は留学することができます。そう考えると留学の体制がまだ確立されていないころに自分で行動して留学した人は、行動力も積極性もある人なのだと感じました。また、留学するとき不安に思わなかったのですかと聞いたとき楽しみだったから不安は一切なかったと聞いて私もそういう人になりたいなと思いました。将来のキャリア形成につながるからというだけではなく、自分のスキルが足りていないためスキルアップのために実際にネイティブの英語を話している人の中に入っていったとおっしゃっていました。私もその姿勢を見習いたいです。それぞれの国に文化があるため留学をして他国の方とルームシェアをしていた時、驚いたことがたくさんあったそうです。味覚も違うためルームシェアをしていた人の作ったご飯をおいしく食べることはできなかったそうです。宗教に入っている人は決まった時間に礼拝し、ホリデーにはちゃんと休むというようにいろんな文化を体感するということを私も実体験してみたいと思えました。留学というものは自分の知らない未知の世界へ行くようなものであり不安をたくさん抱えながら海外に行くものだと思っていました。しかし、留学で得るものはあってもなくすものはないと学ぶことができました。留学先では自分からコミュニケーションを取りに行き、楽しむことが大切だと学べたので自分が留学に行くときに活かしていきたいと思いました。今回のインタビューを通して私も受け身ではなく相手に何か与えられる人になろうと努力していこうと思いました。

インタビューアー:石井 眞子(ライフデザイン学部 生活支援学科 1学年)
留学は自分の人生観、キャリア観が大きく変わる貴重な経験です。
京都大学 大学院総合生存学館(思修館)准教授
関山 健 氏
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