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Invitation to Study Abroad

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Inter-generational Knowledge Transfer

インタビュー

留学でしか得られないこと

斎藤・クリスティ-ナ・彩子氏

2017年10月20日  1,922ページビュー
アメリカ合衆国   イギリス   カナダ   大学   高校  

私たちがインタビューしたのは、斎藤・クリスティ-ナ・彩子さん(写真中央)。幼少期を親の仕事の都合により、オーストラリアで過ごす。留学経験は、高校生のときカナダ、大学生の時にアメリカ、イギリス。大学卒業後は塾講師として働き、現在は国連職員として世界遺産登録の関係の仕事をしている。

 
留学はカルチャーショックの連続!?
 
(学生)カナダ、アメリカ、イギリスの3つの留学を経験されていますが、それぞれの留学の動機やエピソードを教えてください。

――カナダは一番発音がきれいと言われている国で、自分のオーストラリア英語の訛りを直したくて留学しました。しかし、実際は中国人やインド人などお非英語圏の人が多く、英語ではなく他の文化を学ぶ留学になりました。衝撃的だったのは、高校の授業風景や生徒の質が、日本と全く異なることです。生徒が携帯、お菓子、おしゃべりをしていても、教授は全く注意しない。何を学ぶかは全て生徒の自己責任。初めてのカルチャーショックでした。この経験から、物事を日本基準で考えてはいけないと思うようになりました。

次に留学したのはアメリカのニューヨークです。なぜニューヨークを選んだのかというと、ニューヨークには様々な人種の人々が集まっており、多様な文化に触れることができると思ったからです。そこでは、南米人の留学生が多く日本との教育レベルの差、感覚の違いに驚きました。日本と比べて教育レベルは非常に劣っており、英語が上手く話せなくても、単語の羅列で自分の意志を伝えようとする。彼らには、日本人が完璧な英語を話せない時に感じるような、恥ずかしさが一切ないんです。日本人とはまるで違う。また、寮では台湾人と中国人が、自国の国の歴史のことで、殴り合いの喧嘩をしていました。これらの経験から、もっと他の国の人々が考え感じていること、文化、グローバルスタンダードを知りたいと思いました。

 イギリスに留学したのは、イギリス人独特の美徳、価値観に興味を惹かれたからです。ホームステイ先の家族との交流を通じてそれらを体感することができました。イギリス人は、自国がアメリカやカナダとは違って、長い歴史を持っていることに強い誇りを感じているんです。また、彼らは家の周りを綺麗な花で囲み、毎朝紅茶を飲むということを美徳としていました。他の国の人にとっては理解しがたいことかもしれません。私は、実際の現地の人々との交流を通して、それらを体験することができました。
 

(学生)現在は国連職員として働いておられますが、やはり留学から得たものは大きいと思いますか?

――はい!非常に大きいと思います。まず私が国連職員として採用されたのは、面接の際に、自分がグローバルスタンダードを前提として持っているということを、理解してもらえたからだと思います。日本人としてのスタンダードは、他の国々の人たちにとっては全くスタンダードではない。他の国の人たちと違うという理解だけではなく、実際現地で人との交流を通して学ぶということに大きな意義があると思います。

インタビューアーからのコメント

私は、留学を通して多様な文化を学びたいと考えていました。多様な文化という言葉はどこか曖昧で、自分または自分の国と違うということは具体的にどういうことなのか、がよく分かっていませんでした。今回のインタビューから、他と違うということは楽しい面だけではなく、それが原因で衝突してしまったり、考えが上手く伝わらなかったりするのだと知りました。他の国では、日本と違う価値観や文化があると、頭では理解していても、実際に現地の人との交流を通してでしか分からないことがあるのだと思いました。彩子さんのように、自分から異文化に飛び込み、いろんな価値観や考え方を理解できるようになりたいと思いました。

インタビューアー:内城未久(東北大学文学部人文社会学科1年)
留学は自分の人生観、キャリア観が大きく変わる貴重な経験です。
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