インタビュー
日本人の方がよっぽど外国人?
伊藤 晴基氏
2015年7月26日 334ページビュー 1年以上 アメリカ合衆国 大学一番影響を与えた海外体験について
伊藤さんは多くの海外体験をしていて、大学生の時にはニューヨークやバングラデシュ、台湾などに出かけている。その中で最も自分に影響を与えた海外体験として、大学三年生の時の米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校へ留学したことがあげられる。なぜサンタバーバラ校にしたのかというと、日本人が少なく、外国人の割合の比率が良い環境で学びたいという考えがあったからだそうだ。留学中に何をしていたか問われると、「本当に勉強していた」と答えられるほど毎日勉強していた。伊藤さんは商学部であり、現地でも経済学や統計学を学んでいた。一方で、フォトスタジオなどの設備・NY Timesの写真家などプロの講師陣がいる充実した環境に感激し、趣味であるアートの勉強もできたのが良かったと話している。留学中はドミトリーでルームシェアをし、日本人のルームメイトとは性格が合わなかったり、わざと日本語から離れるために距離を置いていたためかよくケンカしていたそうだ。
留学した理由
まず英語が話せるようになりたかったからと答えた。本場の英語を学ぶためにはアメリカへ行くかロンドンへ行くかどちらかだと考えて、アメリカへ留学したそうだ。ほかの理由として、アートを勉強するため、将来は海外で働きたいという考えもあったそうだ。また、大学1・2年の時に典型的な日本の大学生のような生活をしていて、このままではだめだと思い立ち、留学しようと決心したそうだ。
その後のキャリアへの影響
アメリカ留学を終えた後、たくさんの厳しい授業を乗り越えて、自分の意見を主張することが出来るようになり、海外で働く夢に近付くことが出来たそうだ。また、ルームメイトの日本人との喧嘩からは、言語や人種などではなく性格や根本的な価値観の方が重要だと感じた。「外国人」だから分かり合えないという事は決してなく、むしろ日本人同士の方が深いところまで理解できてしまう分、齟齬が生じやすい。電車で隣に座っている日本人の方がよほど「外国人」かもしれず、日頃から「様々な人が様々な価値観をもって生きている」という多様性への理解が大切だと考えるようになった。
英語はどのくらいで話せるようになった?
半年かかったそうだ。留学したばかりのころは、寮に帰らずに毎日24時間あいている図書館にこもって勉強していた。現地の大学生や周りの学生たちも勉強に熱心であったため、勉強のしやすい環境であった。長い時間を一緒に過ごしてくれるネイティブが必要だと考え、気のあうルームメイトと二人でダウンタウンに食事へ行ったり、自主的に少人数のグループワークや発表する機会のある授業を選んだり、恥をかきながらも、英語を話せるように工夫して勉強していた。
今はどんな仕事
証券会社のマーケティング部門に所属していて、ほとんど日本で働いている。海外への留学経験をし、実際に語学が出来るという事で他の人といい意味で差別化できたことにより、今の仕事が出来て、なおかつ仕事上で多くのチャンスを貰うことが出来ていると答えている。
今の学生へのメッセージ
日本人は周りと合わせてしまうことが多いので、やりたいことをやり、言いたいことを言うべきだと言っていた。わからないけれども、わからないなりにとりあえず挑戦してみて、その間に色々な事をやって色々な人とつながっていくと、やりたいことが見えてくると言っていた。
インタビュー実施日:2015/07/04
インタビューアーからのコメント
私は今回初めてインタビューをしました。きちんとインタビューできたかは疑問ですが、色々伊藤さんに助けて頂きました。今の学生へのメッセージでの「やりたいことをやり、言いたいことを言うべきだ」という言葉は私にとっては印象的でした。私は遠慮しすぎな面があるのかもしれないと思ったからです。もう少しわがままに生きてみようと思いました。また。「日本人の方がよっぽど外国人ではないか」という言葉にも驚きました。あまりそういう発想をしたことがなかったからです。伊藤さんが話されたように、留学にはたくさんの努力が必要なのだと理解することが出来ました。私自身留学したいので英語の勉強から励みたいと思います。
インタビューアー:木下 花純