インタビュー
日本語を客観的にみることで、納得できるように伝えたい
I.O氏
2014年11月22日 1,105ページビュー東京大学で外国人に日本語を教えている一方で、筑波大学の人社系グローバル人材養成のための東アジア・欧州協働教育推進プログラムのアシスタント・コーディネーターを務め、筑波大学の日本語・日本文化コミュニケータ養成プログラム(JLCC)で論文指導、インターンシップ、英語で行われる集中講義、国際フォーラムの企画・運営等も行っている。言語学と大学の国際化の2つを現在のキャリアの柱としている。 日本語・日本文化を海外に発信していくためには、どのような人材を育て、そのためにはどのような大学の授業カリキュラムを立てていけばよいのかということを考えている。大学の異文化交流についての論文も書いている。ただこちら側が日本語・日本文化を一方的に発信していてはだめで、受け手側が何を求めているのかというところにチューニングを合わせて、発信していかなければ外国人は受け入れてくれないと考え、そのための調査をおこなっている。 専門は談話の中で文法がどのような役割を果たしているのかという談話分析で、日本語母語話者と他言語を母語とする日本語学習者が同じ状況下で語った談話を分析している。日本語らしい談話とは何かを明らかにしようと研究している。
インタビュー実施日:2014/10/27
インタビューアーからのコメント
●印象に残った世界とつながるキーワード
・母語である日本語を客観的にみて、外国人が納得するように説明できるようになりたい
・世界の言語の中で日本語がどういうものなのか
・世界の人たちが日本語、日本の文化をみてどう思うのか
●お話を聞いて、感じたこと、学んだこと。今の自分と繋げて、思うこと。
今までに海外に渡航したり、日本で外国からの留学生と交流したことがあるが、私も日本について様々なことを聞かれた時にうまく答えることができなかったり、逆に外国人の方が私の知らない日本のことを知っていたり、自分は日本人なのに自分の国について説明もできないのかという悔しい思いをしたことがあったので、共感できる部分もあったため、自国についてもっと関心を持ち、今後恥ずかしい思いをしないようにしたいと思った。留学に行けば、現地の人たちや、他国の人々から自分は日本人の代表で、この人に日本のことは聞けばいいという認識を受けるので、それに答えられるようにしておかなければならないと思った。
インタビューアーからのコメント
●印象に残った世界とつながるキーワード
・日本語を客観的にみることで、納得できるように伝えたい。
・日本語を当たり前に感じることなく、世界の目線で考えることでより日本語を知る。
●お話を聞いて、感じたこと、学んだこと。今の自分と繋げて思うこと。
今までの海外渡航で自分も日本語の説明の難しさを感じたこともあり、今回のインタビューで海外のことに詳しくなる前にまず日本についてもっと知ることの大切さを改めて感じた。また、留学することで行く前に持っていた目標とは別に、現地で影響されることでもう一段階上の目標を作ることができ、その目標が将来の原動力になるのだと感じた。実際自分も来年留学を考えているので、私も日本のことを海外の学生に発信していけるように準備しなければと思った。また、最初の目標とは別に新しい目標を持って日本へ戻れるように色んな事に挑戦したいと思う。
インタビューアー:西部 真衣