留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

インタビュー

国という仕切りがあっても世界でみれば人と人との間に仕切りはない

村上 輝仁氏

2018年12月13日  27ページビュー
3カ月以上   中国   語学学校  

「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
留学をしてみたいというような強い気持ちがあったわけではなく、とても些細なことがきっかけだった。大学で中国語を学ぶにあたり、中国の文化や歴史に大きな興味を持つようになった。そんな時に大学内で中国への留学の募集をかけたポスターを見つけたことがきっかけに留学することを決めたそうだ。
 
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
留学先に持って行くものに迷っていた。当時はインターネットが広く普及している訳でもないため、中国の情報が入らず持ち物の準備に困ったと言っていた。特に住む場所がどんな所かわからないため、限られた荷物の中でどんな服を持っていけばいいかがわからなかった。確かに情報を得られる手段は少なかったが、中国を専門にしている先生に何度も質問することで準備に役に立てていた。
 
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
留学中の苦労は大きく分けると2つになる。1つ目は言語であった。大学で多少学んでいたとはいえ、全然中国語が通じなかったそうだ。しかしその中でも、英語は通じたため自分流の英語を用いたり、時には絵を描いたりしてコミュニケーションをとった。2つ目は、国の方針が異なっていたことだ。まずは中国が共産主義であったため、働く人の気持ちが日本人とは異なっているように感じた。具体的には、店の店員は決して積極的な対応をしてくれるわけではなく、目当ての商品を尋ねても「ない」と答えられるだけだった。しかし留学生である父はいくつかの物が必要になる時もあったため、自ら店の人に具体的な質問やお願いをすることで不便のない生活を送ろうと試みたそうだ。また、当時の中国は結婚していな男女がともにいることや男女交際が禁止されていたことが衝撃的だった。資本主義と共産主義でここまで違うのかと感じさせられたと言っていた。
 
「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでした?」
言語や人間関係に対しての不安は全然なかったが、準備で困ったときと同様に情報がないということが不安に繋がった。自分の住む場所がどんな所かわからないため、健康を害さないでいられるかが心配だった。しかし地元である青森と気候が似ていたということもあり、問題なく過ごせた。また、食事に関しても不安を持っていたが食べられないことはなかったため、留学の中で大きな不安はなかったとの事だ。
 
「留学で得たものは何ですか?」
資本主義と共産主義の間で大きな衝撃は覚えたが、たくさんの人と出会い、関わることでわかったのは国や経済体系が異なっても心は同じだということだった。日中戦争の南京事件を学んでいたため、始めは、中国人は日本人のことを恨んでいると思っていた。実際にそれについて議論することもあったがとある生徒が「それは当時の軍部が起こしたことであって、今の日本人には関係ないでしょ」と言いてくれたらしい。その言葉はとてもありがたく感じると同時に国を超えた優しさに触れることができた。これらのことから国という仕切りがあっても世界でみれば人と人との間に仕切りはないということを知ることができた。
 
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
決して就職に有利になったということではないが、人生観は大きく変わった。自分の国とは異なる共産主義の中国人の暖かさに触れたこともあり、国際情勢のニュースを見てもそれらの意見をすんなり受け入れることはなくなった。決して違いがあっても悪いものではないと感じるようになり視野は大きく広げることができた。
 
「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
留学をすること自体が就職に役に立つ訳ではないということを覚えておいてほしい。しかし留学をすることで確実に世界が広がるし、多くのことを受け入れられるようになる。留学は必ず自分を変えるきっかけになるため、興味があればチャンスは逃さないでほしい

インタビュー実施日:2018/07/16

インタビューアーからのコメント

「印象に残った言葉」
国という仕切りがあっても世界でみれば人と人との間に仕切りはない

「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
父は3年に1度のペースで家族を海外旅行へ連れて行ってくれていた。そのせいもあり、私は観光に携る仕事がしたいと考えるようになりこの大学で勉強することを決めた。しかし、もし父が留学し世界の見方を変えていなかったら、私は海外を身近に感じることができなかったかもしれない。そして今思うと、父は留学で感じたことを私たち家族に伝えたかったのかもしれない。実際に私たちはそれらを感じることができたと思う。私だけに限らず、兄も航空会社に就職することになり、子供である私たちは父の言ったように世界にまで視野を広げることができた。私はより視野を広げ、自分自身でも外国の人の気持ちに触れるために確実に留学はしようと考えている。そして父が私たち家族を海外旅行に連れて行ったことが良かったと思わせられるようにしたい。

インタビューアー:村上芳紀 (国際観光学部国際観光学科1学年)
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