留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

インタビュー

海外留学中に飛躍的に自分を向上させる為に十二分な準備は必要

中山達雄氏

2018年2月20日  51ページビュー
3年以上   6年以上   アメリカ合衆国   インド   オーストラリア   その他  

「なぜ留学しようと思ったのですか?留学にいたる経緯は?」
留学は語学を身に付けて一人旅をしたいと思った。将来海外で仕事が出来れば希望していた。留学に至ったのは留学セミナーに参加して事前に留学の情報を得る段階で徐々に海外留学に対する思いが強くなり決意した。
海外駐在は入社の頃は漠然とイメージをしていたが、今の会社が海外拠点の多い会社なのでチャンスはいつか巡ってくると期待していた。日本で6年下積みをした頃にインドへ海外赴任の話を頂いたので初海外赴任となった。
 
「留学準備で苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
留学の際は工学部だった事もあり海外留学を目指している友人が一人も居なかった上に、インターネットも普及した頃でインターネットで海外留学経験者の情報も沢山は得られない時代だったので、海外留学セミナーに参加して海外の語学学校から学校紹介に来ていた先生の通訳をしていた日本人の方と知合いになり色々と事前に情報を頂いた。
 海外駐在は会社の総務部が海外駐在員家族へもセミナーを開催してくれたし、多くの先輩方が海外駐在を経験している会社であったので、色々な先輩の海外駐在の話を聞き十分に事前準備は出来たので特に苦労する事は無かった。
 
「留学中に苦労したこと、工夫したことは何ですか?」
 ホームステイを受入れる家庭も様々で他の留学生と比べるとホームファミリーと上手く交流が出来ずに家での時間の過ごし方が部屋で一人の時間が多くなっていた事は気苦労だった。極力、語学学校の友達と授業終了後も一緒に過ごす時間を増やしたが、英語で十分なコミュニケーションも取れない状況だったので結局日本人の友達と過ごす時間が多くなってしまった。
 海外駐在では、現地人へ指示を出し、人を管理する事も駐在員の使命であるが、インドでは日本人が持っている時間感覚と外国人が持っている時間感覚の違いを率直に受入れるのが難しい。締切りを守らない事は当たり前だし時間通りに集まらない事も一般的なので、業務を計画通りに円滑に進めると言うのは非常に難しい。またアメリカではトランプ大統領の様に自国第一主義が根底にあるのか、我々アジア人の意見に従わない事も多く、古い方法を変えて新しい方法にする変革を好まないと感じる。言葉で指示するだけでは何も変えられないのが実情で、駐在員自身が実行して結果を出さないと現地人は動いてくれない。逆に結果を見せてあげれば指示通りに動いてくれるが結果を見せてあげないと心を開くのに非常に時間を要すると感じてはいる。
 
「留学前に不安だったことは?また、実際に留学に行ったら、どうでしたか?」
留学前は新天地で一度も行った事が無い国だったので右往左往しないか不安だったが、現地に到着すると国は変わっても基本的なルールやマナーは日本と同じだし、留学を多く受入れている国は国際的にも発展している国が多いと感じた。不安は語学学校だったが、結果としては留学中、学校に行く事が楽しくて仕方なかった。平日の学校がある時間が楽しくて、週末の休日の時間が逆に退屈と感じる事があるほど学校が楽しかった。
 海外赴任は着任前は大きな不安を感じていた。会社が海外赴任者へセミナーなどを行ってはくれるものの、言葉の不安よりも業務の不安が非常に大きかった。少なからず海外での仕事のやり方に合わずに、1年未満で海外工場の方から強制帰国させられるケースも耳にしており、初海外赴任の際には何を準備していけば良いか分からない状態が続いていた。製造現場で勤務していた自分がある日突然海外赴任をしてある担当工程全体を任される事となるのだが、今の会社では若くして赴任して海外で経験を積んで勉強する事の方が多いと感じるので、結果的には日本でただ単に機械を動かして生産を行っていた事も、海外工場で原理原則を理解している管理者としては受入れて貰えた。しかし、更に工程改善や品質・コスト・納期と担当の責任者としての業務もあり、海外赴任を行い1-2年は任されている工程を良くすると言うよりかは、一緒に働く現地スタッフに教えて貰う事が多かったが、その間でも信頼関係を築き、その後も一緒に業務を進めやすい人間関係は構築出来た。

 
「留学で得たものは何ですか?」
留学で語学は一切得れなかったが勇気と自身は得られた。その後の一人旅に繋がりその中で自分の語学力も外国の友人も徐々に増えて行った。
 海外駐在で得た物は仕事への自信。現地スタッフが我々に期待しているのは目の前で抱えている問題解決でそれを一緒に解決する姿勢と諦めずに取組む姿勢を示せば自ずと信頼は得られると感じる。また、場所が変わっても技術と信念を持って居れば世界で通用する。
 
「留学が帰国後のキャリアや人生にどう影響しましたか?」
海外留学は結果的には現在の海外駐在へ活かされている。
 何事にも一生懸命諦める事無く取組める人は、海外に出ても十分に通用すると思う。しかし、仕事に於いては何か一つでも得意分野を持って海外に出ないと、相手も数年~数十年のキャリアを持った専門家で、今までの長いキャリアと自信があるので、否定をさせる事は好まないが、問題を一緒に解決してあげたり、こちらの得意分野で力を発揮し相手が心を開いてくれると、その後の業務が非常にスムーズに進むと感じる。
 人と人なので時間を掛ければお互いに歩み寄り友好関係を築く事が出来るとは思うが、やはり自分の言葉で自分の気持ちを伝える事も大切と感じる。幸い、私が経験した海外赴任先がインドとアメリカで共に英語圏の国なので、言葉で困る事はあまり多くは無く仕事も生活も特に問題なく出来ている。仕事をしてからも海外旅行に出るチャンスも多々あり、自分達で旅行をコーディネイトして旅行する事が多くなったが、やはり言葉の壁が小さくなった事が自分の世界を広くなっている事に繋がっているとは感じている。

 

「今後留学を目指す学生へアドバイスをください」
海外留学をして海外生活をすれば英語は自動的に身に付くと思っていれば大きな間違い。海外留学を目指すのであれば、海外留学中に飛躍的に自分を向上させる為に十二分な準備は必要。現地の事を少しでも事前に知る努力、事前に日本で出来る英語学習も十分な時間を割いて耳と口で身につける準備をして留学すると、留学中に得られる物も大きく変わってくる。初めての海外留学だとこちらの英語も伝わらないし相手の言葉も理解出来ない状況になる事があるが、相手の英語もパーフェクトな英語とは限らないので積極的に会話の経験を積む事で語学を習得して欲しい。英語を母国語としない人達が話す英語はそれぞれ非常に特徴があり、インド人の話す英語はアメリカ英語と比較するとアクセントやイントネーションや文法までもが違っており、今まで日本で習ってきた英語とは全然違うが、何故か自信一杯で一方的に話しかけてくる。他の国の人達を見ても英語が話せない事を恥ずかしがっているような姿勢は感じず、逆に日本人は凄く恥ずかしながら英語を話す傾向にあると思うので、自分の殻を破る気持ちで思い切って話しかける事も必要。

インタビュー実施日:2017/07/17

インタビューアーからのコメント

「印象に残った言葉」
海外に留学する際も仕事をする場合も事前に手に入れられる情報は手に入れるべきだということ。
一か月の語学留学では語学力というものは一切得られないかもしれないが、自信はつくということ。その自信が一番大事だということ。

「お話を聞いて、感じたこと、学んだこと」
(留学のすすめ)を受講して外部講師の方々のお話にもあったように留学、海外勤務などをするにあたって、現地人との時間間隔やその他意識の違いがあると再度知ることができた。特にインタビューにもあったように日本人は期限にしっかりしているのに対して、インド人はルーズで物事がスムーズに進まないことがよくあるとわかった。こういった意識の違いも寛大に受け入れるべきなのが正解なのかはまだわからないけどしっかりとわかっておきたい。
 ホストファミリーにお世話になる形で留学した際、ホストとどう関わるかも大事だと思った。ホストファミリーと仲が良いとできることの幅も広がるだろうし、なにより過ごしやすいというのは重要だと思う。
 若いころから海外赴任の経験を積むことで学ぶことは多く、これは留学、海外旅行やそのほかにしても同じことだと思った。何か初めてのことをするときや不慣れなことをするとき、それをできないことは普通だと思う。インタビューにもあったように、大抵の日本人は
英語を恥ずかしがりながら話すことが多いが、ほかの国では文法、イントネーション、アクセントが違っても自信をもって英語を話すそう。恥ずかしがった姿勢を見せずに自分の語学力に自信を持つことで話す機会が増え、飛躍的に語学力が上達するのではないかと思った。海外留学や生活をすることで英語が自動的に身につくとは浅はかな考え方であって、事前に日本でできる学習を怠らないことや、現地をよく知ることが大切だとわかった。
 何事にも一生懸命にあきらめず取り組む人は海外でも十分に通用するが、仕事という際には何か得意な分野があったほうが相手に認めてもらいやすく、プロである人にスムーズに納得してもらえるとわかった。 海外勤務は日本での勤務に比べるとはるかに楽しいが、毎日が海外に旅行しているようなものではなく、日々スーパーで買い物をして休日は近くの観光地を制覇すると家にいることが多いと聞いた。しかし、やはり海外で生活するというのは憧れであるし、英語を学ぶことでできることの幅も広がるのでしっかりと学んでいけたらと思う。

インタビューアー:蜷川 颯馬 (東洋大学)