留学のすすめ.jp

Invitation to Study Abroad

Disseminating the Impact of Study Abroad
Inter-generational Knowledge Transfer

インタビュー

世界に雄飛する人間

渡辺太郎氏

2016年11月11日  106ページビュー
アメリカ合衆国   大学  

[インタビューゲスト] 渡辺太郎さん (東洋インキブラジル㈱取締役)
 
入学前に”世界に雄飛する人間になってもらわねば困る″といった父の発言に感化され、学生時代からスペイン語、中国語を含めた語学単位を率先して取得、プライベートでは横田基地の退役軍人に英語を習いました。アルバイトはクレジットカード会社に週2回通い実践でテレックスを使ったり、海外コレポンはもとより、社会人として幅広い領域や年齢の方々との対人対応を経験しました。このことは就職活動どころか、おつきあいを広げる上で、大きく役立ちました。一方、課外活動では空手を続けたことが、各赴任地でローカルの友人を作る上で、大きく役立ちました。例えば、昨日は縁あってEU本部の空手道場へ招待され、ともに汗を流すことができました。武道だけでなく、芸術、音楽を続けてみてください。世界共通の言語に匹敵するコミュニケーションツールになります。
 
長期休暇中はバックパックで米国一周、東南アジア半周をし、見聞を広げました。タイの山奥にフランス人と同行した際、タイ語はできないのかと聞かれて、胸を張って英語ができます。といったものの彼にしてみれば近隣諸国言語である他言語ができないことが不思議だったようです。赴任していたベルギーでは最低3カ国語できるので、時間のある学生時代にアジア言語を勉強するのもいいかと思います。特に漢字を使う中国語、文法や発音が非常に似ている韓国語は東アジアでの人間つきあい、地政学、歴史を学ぶことができるといった副産物を生む絶好の言語です。
 
就職活動は海外現地移住型のプラントを中心に行いました。総合商社をうけるには成績が足りなく、海外展開している会社が少なかったのが選択の理由でした。しかしながら卒業年度に日米貿易摩擦末のG7があり、一斉に円高に走ったため内需型でないプラント各社は新卒採用を縮小してしまいました。残る選択支は内需型ながらも海外展開していたゼネコンとなり、ここにはうまく滑り込むことができました。就職後は毎日が戦場のようなカルチャーショックです。朝7時のラジオ体操から始まり、重機が唸りだし、喧噪も喧嘩のように絶えません。トイレの掃除から現場の整理、職人の健康管理から現場の経理を一人でこなさなければなりません。しかしトイレ掃除1年もつづけていると、何でもできるようになる気がしてくるので不思議です。他人にはチャレンジに思えることでも、自分にとっては当たり前のことであることが、後々たくさん出てきました。日曜以外休みもなく、寝るまですべての時間が先輩社員と一緒という飯場暮らしに、逃げ出したいくらい(現実120名同期中3名発生)でやせましたが、これさえできなければ、海外での工事はもとより無理です。その土台づくりという意味で、現場の仕事は最高の勉強の場でした。海外に雄飛するが、目的であっったため、余りにドメスティックな仕事に腐らなかったと言えば嘘になりますが、考えを変えればバネに弾みをつけている時期だったわけです。
 
時代はバブル初期、現場にはバングラデシュからの作業員もいましたし、酒場にはフィリピンからの出稼ぎさんもたくさんいて、言葉の研鑽は続けることができました。2年もすぎた頃、本社人事に直談判をして、違例ながらも海外要員にくわえていただきました。西安でのホテルのプロジェクトがあり、そのメンバーにとの内諾に早速中国語を始めたのですが、ここでもって運悪く、天安門事件が北京で起こり日本政府より対中投資凍結と相成りました。。
 
<あなたの一歩が転機をつくる!!!>
太郎さんは思い切って貯めたお金で、米国の大学へ入り直すことにきめました。
 
日本の大学を卒業していたために、専攻を同じにして、必須科目を9科目履修すれば、早い人で1年半足らずでBA=卒業資格を取れます。とはいえセメスター制であるため毎日同じ科目の授業があり、レポートを週に1本はまとめねばならず、毎日が宿舎-教室-図書館の往復で終わり、週末も遅れを取り戻すために机に向かわねばならず、日本の大学の自由な時間の使い方が懐かしくてなりません。400名入学しますが、そのまま卒業できるのは150名といったところでした。
米国大学の決定的によいところは、専攻を自由に変えたり、専攻を2つ以上持つことが、すべて取得単位で決められることです。明日から医者を目指のなら履修届を理学系に変更すればいいのです。だから、医者であり弁護士資格を持った人間ができあがるのでしょう。高い教育レベルの中でもまれたことと、多くの留学生と寮生活で寝食を共にし、議論、激論、喧嘩を重ねたことは貴重な経験となりました。現在の職場を探しても、中東、アフリカ、インドに喧嘩仲間のいる社員は自分をおいてほかないのですから!

インタビューアーからのコメント

太郎さんのインタビュー(上記事)でもあったように、留学によりよい成果を得る為には留学前・留学中・留学後の3つの段階での努力が必要だと感じました。
1) 留学前:日本にいながらも言語の習得に励んだりスポーツや芸術、学生だからこそ時間を割いてやれることをとことんやる。今行う努力は決して無駄にはならず、思いもよらない形で報われるでしょう。
2) 留学中:議論、討論をしたり時には夢中に遊んだり。現地の人と真剣に関わり言語習得以上に新たな人達との出会いを堪能。
3) 留学後:留学中真剣に生きた人の産物である“友”を大事にする。グローバル社会と言われてる現代、外国の友人は思いがけない武器そして支えに成り得るでしょう。

インタビューアー:パガノッティ フェリペ (東洋大学経済学部経済学科2年)