留学のすすめ.jp

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インタビュー

自分を高めるために必要なことは何なのか?

高橋 珠実氏

2014年11月22日  33ページビュー
2年以上   アメリカ合衆国   大学院(修士)  

大学で主に人体の構造と機能Ⅰ・Ⅱ、精神保健Ⅰ・Ⅱ、スポーツ救急法演習などの講義と、スポーツ実技を担当している。

高橋珠実さんに目標を見つけたきっかけの話を伺いました。

質問①  留学しようと思ったきっかけはなんですか?

大学4年時に教育実習を経験しました。小学校の頃から大学までずっと、テニスばかりの生活を送ってきた私は、教育実習を経験して初めて、これからの自分の将来に焦りを感じました。「私はまだ何も知らない、このまま社会人(教師)になることはできない、私はまだ力不足だ」と感じたのでした。大学卒業後の進路を迷っていた時、ある日本人アスリートの国内復帰戦での復活優勝がニュースとなっていました。マスコミに対して無愛想で有名だったこの女性アスリートが、今まで見たこともない笑顔で声援や取材にこたえている姿を見て、「なぜこんなにも変わったのだろう」と不思議に思いました。その復活優勝を伝える新聞の記事や特集雑誌を読み、彼女が海外に練習拠点を移し、いろいろな経験を積み、海外での競技生活を心から楽しんでいることを知りました。彼女が日本で競技をしていた頃は、いつも辛そうに、苦しそうに競技をしている、そんな印象があったので、「今はなぜこれほどまで競技を楽しんでいるのだろう、何が彼女を変えたのだろう」とその世界を知りたくなりました。復活優勝をした彼女の笑顔を見て、「私もその世界を見てみたい」と思ったことが留学を考えたきっかけです。それから当時興味を持っていたスポーツ心理学を大学院で学ぶために留学することを決めました。

質問②  なぜ、スポーツ心理学からAdapted Physical Educationの分野に学科を変えたのですか?

アメリカの大学院で学び始めてすぐに、母親が倒れ、健康な心と体を失ってしまいました。一時帰国をし、変わり果てた母の姿を見て、そして障害を負った母と時間を共にして、この留学はあきらめようと考えました。スポーツ心理学を大学院で学ぶ自信を失い、大学院の先生に相談したところ、Adapted Physical Educationという分野を紹介していただきました。日本にはまだない分野で、障がいを持つ人に対する体育教育について学べる学科でした。初めて知った世界で、当時の私にまさに必要な分野だと思ったので、Adapted Physical Educationへの転学科を決めました。母が残した想いと家族の支え、日本やアメリカの友達の応援があり、大学院修了までアメリカで勉強を続けることができました。

質問③  大学の先生になろうと思った理由は何ですか?

自分の経験を生かし、さらに自分を高めるために必要なことは何なのか?それを常に探し、行動してきました。そして、いつの間にかこの世界に入っていました。

帰国後、最初に障害者スポーツセンターに勤めました。採用にあたっては、留学先で就職活動をしていた時に、特に職員を募集していなかったにもかかわらず、もし職があるようであればと一方的にメールを送った私に興味を持っていただき、面接後、採用となりました。その職場ではスポーツ指導員として、初めは利用者の方々に障害者スポーツについて教えてもらいながらのスタートでした。今までの自分の経験を生かし、ここで何ができるのか?と考え、テニスの経験を生かし、必死に車いす操作を練習し、自ら車いすに乗りながら車いすテニスを練習し、車いすテニスを指導するまでになりました。実際に車いすテニスをしてみると、今までやってきたテニスとは全く異なり、別のスポーツをしている感覚になりました。ここでの仕事を通して、新たなスポーツの世界を発見することができました。

アメリカでAdapted Physical Educationを学んできたものの、この分野について日本の現状を知らず、さらに学びたいと思い、日本の大学に入り直し、この分野についてさらに勉強をしました。その後大学に残り、保健教育や健康スポーツ科学に関する研究と教育活動を続け、今に至っています。

インタビュー実施日:2014/11/13

インタビューアーからのコメント

★印象に残ったキーワードと世界の良さ
ある女性アスリートの復活の話:海外での生活を経験したことによって、表情が変わった。その笑顔の秘密。

★お話を聞いて、感じたこと学んだこと。
私たちは留学をするというと語学を学ぶというイメージがとても強かったのですが、高橋さんは自分の視野を広げるために留学したということを聞き、自分も社会に出る前に視野を広げておきたいと感じました。
そして求人募集していなかったのに一方的にメールを出し、自分をアピールした事を聞き、とても行動力があると感じました。今まで私たちは誰かが背中を押してくれるだろう思っていましたが大学に入り、自分たちで行動していかなければ周りは何もしてくれないことに気づきました。これから社会に出るにあたって今しか出来ないことにチャレンジしていきたい。

インタビューアー:笠本 桜太

インタビューアーからのコメント

インタビューアー:女屋 孝輔