インタビュー
人と関わってコミュニケーションをとる喜び
河野 未来氏
2017年2月6日 955ページビュー 3カ月以上 アメリカ合衆国【インタビューゲスト】 河野 未来 さん
学生時代ニューヨークにダンス留学へ行き、現在は都内を中心にダンサーとして活躍している河野未来さんにお話を伺いました。
Q:英語に興味を持ったきっかけ、又、アメリカのニューヨークにダンス留学へ行った理由は何ですか?
A:幼い頃から映画好きな両親と一緒に色々な映画を観ていた事がきっかけとなり英語に興味を持ち、高校生の時に 学校主催の希望者制の海外プログラムに参加しました。そして、1ヶ月間オーストラリアでホームステイをする中でダンスに出会い魅了されました。その後、高校3年生の時友人にダンス留学に誘われました。私は、“英語とダンス両方を向上できるせっかくのチャンスを逃したくない”と思い両親に懇願し4~6月の3ヶ月間留学へ行くことになりました。
Q:留学中、一緒に行った友人とけんかをし、家出をしてしまったエピソードもあったそうですがその後どのような日々を過ごしていましたか?
A:約1週間家出をし、落ち込んだ時もあったけれど、“せっかくNYに来たのに何にも得ず帰るのは絶対嫌だ。”と、思ったので1日3つレッスンに必ず通うと心に決め、ブロードウェイダンスセンターや他のダンススタジオへと日々通い詰めました。家出中の泊まる場所はレッスンで出会った現地の外国人の友人の家や、現地の友人に紹介してもらった知り合いの家などに泊まらせてもらいました。時には書いてもらった地図を頼りに山のほうまで電車に乗って行ったこともありました。けんかをした友人はダンスよりNYで観光など他の事に夢中になってしまったこともあり結局、お互い関係を修復することが出来ず、自力で日本までの航空券を買い、1人で帰国の途につきました。帰国後は地元広島でダンスを続けるが、けんかをした友人に根も葉も無い噂を流されたりしたことで、広島で今までのメンバーと活動する事に限界を感じ又、東京で、憧れる先生の下でレッスンを受けたいと志し、平日は学校へ行き金曜日の夜、夜行バスで東京へ行き、休日は東京でレッスンに通うという日々を過ごしていました。
Q:留学を通して得たものは何だと感じていますか?
A:ダンスの技術力の向上は勿論ですが感受性&表現力も向上したと思いますし、度胸もついたと感じます。又、コミュニケーション能力も向上し、人種を超えて人と繋がることが出来るようになったと感じています。現在でもダンスを通じて出会う外国の方と様々な事を話したり、一緒に踊ったりと素敵な経験が出来るのも、留学の経験があったからこそだと思います。
Q:今後はどのような取り組みをしていきたいと思っていますか?
A:現在子供たちにダンスを教えていてSNSなどネットを使う機会が増えたことで直接言葉を交わす機会が減っているなと感じる事が多々あります。子供は大人の姿を見て育っていくと思うので自らが手本となり他者と直接コミュニケーションをとる喜びを伝えていきたいと思っています。ダンスもコミュニケーションツールのひとつだと思うので、様々な形で人と繋がる喜び、それは決してSNSなどに偏ったものでなく、元々の人間らしい仕方で繋がるという事の大切さを喜びと共に伝えていきたいと思っています。
インタビューアーからのコメント
どんなことがあっても決して夢を諦めず目標を持ち、取り組む河野さんの自らを貫く姿勢はとても素敵だなと感じました。又、現在は指導者という立場から自らの今までの経験を活かし希薄な人との繋がりでなく本来の人間らしいコミュニケーションの仕方そしてその喜びや重要性をダンスと共に伝えようとする姿はとても素晴らしいと思い、私も自らの経験を活かし人の為に行動し物事を発信できる存在に成長出来るよう日々、様々な経験を積んで行きたいと感じました。
インタビューアー:齊藤 香(東洋大学1年)